『霊幻道士』(1985年 香港)
サモ・ハン・キンポー製作総指揮
キョンシーブームを巻き起こしたシリーズ第1弾。
今日の1日1映画は『霊幻道士』(1985年 香港)を鑑賞。
化けモノ退治を生業とするガウ道士(林正英/ラム・チェンイン)が、大富豪ヤンから先代の改葬を依頼される。
墓を掘りおこしてみると、先代は怨念を抱き成仏できないでいた。
ガウ道士は、弟子のモン許冠英/リッキー・ホイ)とチュウ(銭小豪/チン・シュウホウ)とともにその遺体を持ち帰るが、いつのまにかキョンシーとなって蘇った先代はヤンを殺害して逃亡。
3人はヤンの美しい娘ティン(李賽鳳/ムーン・リー)を守るため、キョンシーを迎え討つ!
中国の代表的な妖怪であるキョンシーと妖怪始末のエキスパート霊幻道士の死闘を描くクンフー・ホラーです。
3年前に台湾に行ったときにテレビでやっていて、わーキョンシーだーと思って見ていたんですが、よく見ると「リッキー・ホイが出てる!」と興奮気味にテレビ画面の写真を撮っている自分がいました(笑)。
リッキー・ホイは香港映画のコメディーシリーズ「Mr.Boo」でマイケル・ホイ、サミュエル・ホイとともに活躍するホイ三兄弟シリーズが好きでよく見ていたんですが、このキョンシーのシリーズはそんなに見たことがなかったので見てみました。
意外と面白いですね~!
配給がゴールデンハーベストで、あのオープニングのロゴ+音楽を見る&聞くだけでテンションが上がるんですが、製作総指揮がサモ・ハン・キンポーで、子供向けのコメディーかと思いきやアクションはジャッキー・チェンばりに本格的!
ワイヤーアクションはもちろん、2階から落ちるとか、火だるまとか、いやいやいやそこまでは求めてませんから(汗)というぐらい身体を張ったアクションが次から次へとやってきて。
B級感あふれる特撮も味があるし圧倒されまくりです。
歴史設定は1910年代中華民国時代なんですが、香港や、中国、台湾の歴史ものの作品を見ると、「道士」や「お札」「念力」「鶏血」「おまじない」とかの、神仙思想や風水や星宿、易学を用いた道教の思想やアイテムが出てくることが多い。
普段割と西洋的価値観の多い中で暮らしていると、こういった東洋的な価値観や思想が展開する作品がすごく新鮮で。
今でも中国・韓国・台湾に行くと、漢方や民間療法、占いや祈ることが日常的にあって、日本とはまた違った文化が存在していることに気づかされます。
一応ホラーなんですが、単純に笑えるシーンも随所に盛り込まれていて全体的に怖いようで怖くない(グロさはありますが)。
しかも怖いシーンでもあまり怖くないのはなぜなんだろうと思ってみると、ライティングもその一つかと。
なんか明るいんですよね、全般的に。
ホラーって暗い所で怖いことが起きるから怖いというのがありますが、この映画は割とどのシーンにもライトが煌々と照らされているので、怖いというよりコントみたいで面白いの方に寄ってるんです。
その他、シーンによっては赤、黄、青などの舞台照明のようなライトも当ててあって、派手というか。
原色が好きな香港映画らしいライティングではあります。
そのシーンをどう見せたいかに関して、ライトが重要な役割をしているんだなーということも勉強になります。
香港だけでも映画の興行収入は 2000 万ドルに達した大ヒット映画。
この後シリーズ化され、ゲームソフトやゲームブックにも。
リッキー・ホイさんが見たくなったらまた見ようと思います。
いつもご覧いただきありがとうございます♪
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