カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

『どろろ』(2007年 日本)

手塚治虫原作。
少林サッカー」の香港映画監督がアクションを担当したエンターテインメント作品。

今朝の1日1映画は『どろろ』(2007年 日本)を鑑賞。

戦国の世を憂う武将の醍醐景光中井貴一)は、乱世を治める力を得るため、自分の子である百鬼丸妻夫木聡)の体から48か所を魔物に差し出してしまう。

やがて体の一部を取り戻せることを知った百鬼丸は、魔物退治の旅に出る。

一方、コソ泥のどろろ柴咲コウ)は百鬼丸の強さの象徴である妖刀を奪うため、彼を追いかけ始め…。

昭和42年「週刊少年サンデー」で発表された手塚治虫の最高傑作とも言われている怪奇漫画を実写映画化したアクション時代劇です。

今、この映画の監督、塩田明彦さんの本「映画術」を読んでいまして、アクション映画をいろいろ見ているんですが、そのうちの1本として鑑賞。

映画全体の印象としては、大きく分けて前半と後半の毛色が違い、前半はコミカル&ファンタジー、後半は復讐劇を含む人間ドラマとなっています。

状況説明や過去の経緯の説明(回想シーン)が長く、お話が流れに乗るのが割と後半で、前半から主人公に共感しながら見進めるというのがちょっと難しい印象。

漫画が原作なので、原作をあまり変更はできないのかもしれないんですが、漫画と映画では伝え方がやはり違ってくるのでそこら辺のギャップをどう埋めるのかと苦労されているのかもしれません。

どろろ役、原作では幼い子供ですが、映画では柴咲コウさんが演じていて、女性だけど威勢のいい男性として立ち振る舞う姿は韓国ドラマの『成均館スキャンダル』とか『コーヒープリンス1号店』とかのパターン。

ラブロマンスが若干あるのかと思ったんですが、そこまでではない感じです。

妻夫木さんは静かに仇討ちする姿が雰囲気がありますね。

CGやアニマロトにクスが多用されていて面白いんですが、妖怪のキャラクターがかわいい…。

もっと怖いキャラなら憎しみも倍増するんですが、ちょっと何のために戦ってるのか分からなくなります…。

また妖怪の声がもろハーモナイザーで、もうちょっと工夫が欲しいなあとか。

殺陣は素晴らしく、アクション監督に香港のチン・シウトンを迎えているので、派手なワイヤーアクションが展開していて空中で闘います。

塩田監督曰く、『子連れ狼』シリーズのコミカルなアクションを参考にしたとのこと。

何か物足らなさを感じるのはセリフでの説明が多く、細かい心模様を描く演出が省かれているからでしょうか。

血がドバっとか生首とか、見た目が子供でも分かりやすい映画になっています(PG12だけど)。

私には昨日見た『大菩薩峠』のような人間の深淵を汲み取れるような作品がグッときますね。

PS:カラーグレーディングは基本的にオレンジ&ティールなんですが、シーンによってすごくコントラストや彩度を変えてあります。

↓予告編

 
 

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