『エルヴィス』(2022年 アメリカ)
画像:リンクより
スーパースターが過ごした時間を追体験
エルヴィスのトリビアも!
今朝の1日1映画は『エルヴィス』(2022年 アメリカ)を昨日劇場(八丁座)で見てきたので感想を。
「キング・オブ・ロックンロール」と称されるエルビス・プレスリーの人生を、「ムーラン・ルージュ」「華麗なるギャツビー」のバズ・ラーマン監督のメガホンで映画化。
スターとして人気絶頂のなか若くして謎の死を遂げたプレスリーの物語を、「監獄ロック」など誰もが一度は耳にしたことのある名曲の数々にのせて描いていく物語です。
ロックンロール好きの友人の誘いで、映画としての前知識なく鑑賞。
超有名スターの伝記映画で、ネタバレというかすでにバレバレなので、何がどうしたというまでもないとは思うんですが、もしかしたら知りたくないことが書いてあるかもしれないので、見る予定のある方はご注意ください。
冒頭からもうクレーンとステディカムとドローンの応酬で、カメラ(視点)が常に上下左右、縦横無尽に滑らかにビュンビュン動いている。
固定カメラの映像なんて、約1秒が数カットです。
その他画面分割によるさまざまな映像の同時進行や、2~5秒ぐらいのカットが音楽やアニメーションとともに編集されていて、もうクラクラしてくる。
でもこれが“エルヴィスが見ていた視点&過ごした時間”と考えたら…。
寝る暇もないほど超絶人気スターのエルヴィスが感じていた時間は、こんなに早い流れ方をしていたんだと言わんばかりの目まぐるしさを表現しているんだと思います。
足ガクガクのセクシーダンスするエルヴィスを見た若者たちは興奮・熱狂し、目の前でどんどんそのボルテージが上がっていく。
アイドルなどに対して「推し」経験がある人は分かると思うんですけど、その元祖のような、たぶん突如現れた神の域のような人だったんだんでしょうね。
急激に人気絶頂になって、時代に、周りの人間に消費されていくエルヴィス。
やっぱり人間って、原始時代からいくら進化したからとはいえ、世界中の多くの人々からの愛や中傷や影響を受け止めるだけの力が身体的にはまだまだ備わってない。
超絶スター=早逝というのが分かる気もします。
ただ、亡くなった後にも愛され続け、こうやって映画となって再びその伝説を知ることができるというのはありがたく、なんとも複雑ですけどね。
マネージャーのトム・パーカーのナレーションや進行で進むこのストーリー、正直、映画中盤まで誰が演じているのか気づきませんでした。。
中盤あたりで、声も含めてもしやトム・ハンクス? って気づいて。
あの首の贅肉は特殊メイクだったんですね。
それから大好きな香港映画『欲望の翼』(1992年 監督:ウォン・カーウァイ)に出てくる、足のない鳥の話がこの映画にも出てきたのにはビックリ。
テネシー・ウィリアムズの戯曲「地獄のオルフェウス」の一節らしいんですが、ここで同じ一節を聞くことになるとは思いもよりませんでした。
(『欲望の翼』主演のレスリー・チャンも46歳で早逝した方…。)
あとは、テレビシリーズSFドラマ「スタートレック」がちょいちょい映っているのが気になって。
調べてみたら、エルヴィスは、所有していた馬に「スタートレック」いうと名前を付けるぐらいこのドラマの大ファンだったそう。
そんなトリビアがあったとは!
急に“トレッキー”なエルヴィスが身近な人に感じます(笑)。
というわけで、すみません、主役のエルヴィスを演じたオースティン・バトラーについて一言も触れないままなんですが、そこはご覧になっていただけたら。
2時間39分ありますが、結構あっという間でした。
公式サイト↓
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