『勝利者』(1957年 日本)
画像:リンクより
三橋達也×南田洋子×石原裕次郎×北原三枝
ボクシングとバレエに夢を託す若者と大人の恋愛を描く。
今朝の1日1映画は『勝利者』(1957年 日本)を鑑賞。
社長令嬢(南田洋子)との恋愛で動揺し、チャンピオンを賭けたタイトルマッチに敗れた山城英吉(三橋達也)。
やがてクラブの支配人におさまった英吉は、自分の果たせなかった夢を無名のボクサー、夫馬俊太郎(石原裕次郎)に託し、自身の苦い経験からチャンピオンになるまでは恋愛禁止を掲げて、火の出るようなトレーニングで俊太郎を鍛えていくのだが…。
格闘技と舞台芸術ですがどっちもフィジカルで身長が高めで小顔なので、とても似合いますね。
この若い二人に対して、三橋達也と南田洋子の2人が、お金と恋愛を交えながら物語が進みます。
ボクシングのシーンは、殴られた時の受け身っていうんでしょうか、その身のこなしが本格的で、頭からひっくり返っていて、え、そんな態勢で大丈夫? っていうぐらい転がっていてリアル。
また何かをしながら話すという、動作と言葉の同時進行のような演出も多々あり、こちらもリアルですね。
クールだなーと思ったのは山城(三橋)の余裕のある大人の演技。
若者たちによるボクシングという格闘技やバレリーナとしての夢の達成を描いている一方で、山城(三橋)が人生に勝利するためには負けることも必要だということも教えてくれる。
長めのボクシングの試合のシーンや、バレエのステージシーンなど、キラキラしたスターたちが素敵な衣装や立ち振る舞いで繰り広げる娯楽映画ではありますが、ふとした瞬間のセリフの数々に人生の教訓が詰まっていてかっこいい映画でもあります。
奥行きのある場所でクレーンがグイーンと上がっていくラストシーンが一番かっこいいですけどね。
50年代のファションやダンスホール、バーなどのネオン街も素敵。
三橋達也さん、往年の姿しか知りませんでしたが、34歳当時の姿はハードボイルドで粋ですね。
PS:バレエ公演の客席に、見たことあるなーと思う人が。
小林旭さんがカメオ出演しているようです。
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