カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

『地球爆破作戦』(1970年 アメリカ)

By http://www.impawards.com/1970/colossus_the_forbin_project_ver2.html, Fair use, Link

「科学者は、化け物を作り出す。」(映画より)

今朝の1日1映画は『地球爆破作戦』(1970年 アメリカ)を鑑賞。

米政府の援助で開発された巨大コンピュータ・コロッサスが自我を持ち始めた。

制御を図る設計者フォービン博士(エリック・ブレーデン)をよそに、コロッサスはソ連の同型コンピュータとのリンクを要請すべく合衆国脅迫の手段に出ていき……。

D・F・ジョーンズの原作を基に、J・サージェントがサスペンス演出に手腕を発揮したコンピュータSFです。

2001年宇宙の旅」のようでもありますが、この映画は結構リアルで。

ヒエラルキーとして人間の上にもう一つ権力を握る存在が誕生し、人間が国家間で揉めてるのに、コンピュータが独自に思考を持って国家同士が結託。

コンピュータが人間の知能を超えて自我を持ち、世界平和のために人間を監視する…。

人間が作ったものが人間を襲う。

フランケンシュタイン』のようですが、ウイルスや核におののいている今の私たちを予言しているともいえる、皮肉にあふれた話です。

撮影は、外ロケでは多少アクションはあるんですが、ほぼ室内での密室劇&会話劇で、結構聴覚や左脳を使いますね。

ユーモアもちりばめてあって、AIは感情をばっさり切り捨てるのかと思いきや、「恋愛のプライバシー」の部分はちゃんとファジーにとらえることができるようで、面白さもあります。

見進めていると「え? もう終わり?」いうところでエンディングを迎えてしまったことに驚き。

しばらくして、これわざとだわ、と気づいて。

映画が終わってもしばらく映画の世界にいるような感覚を覚えるエンディング。

今この映画を見ているあなたたちの社会でも起こりうるのだよ…という静かな警告をしているようです。

この映画、こんなに深い内容なのに現時点で配信はされていないようです(DVDで鑑賞)。

隠れた名作ですね。

↓予告編

 

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