『ハードコア』(2015年 ロシア・アメリカ)
カメラはGoProを主人公(撮影者)に固定した一人称視点のみ。
VRのように体感できる超絶アクションにシビレまくり!!!
今朝の1日1映画は『ハードコア』(2015年 ロシア・アメリカ)を鑑賞。
ヘンリーはある日目覚めると、研究所に。
記憶もなく声も出ない。
事故で絶命したヘンリーを、一流の研究者である妻のエステルが、サイボーグとして蘇生させたのだ。
その妻エステルが、エイカンという奇妙な能力を使うヤツに誘拐されてしまった。
道先案内人は変幻自在のジミー。
ヘンリーは妻を救いだし、記憶を取りせるのか…!?
サイボーグ化された男性が愛する妻を救うべく壮絶な戦いに身を投じる姿を、主人公の一人称視点のみで描いた新感覚アクションです。
いやーーー、すごい。
めちゃおもろい!
主人公(スタントマン)が小さいカメラ(GoPro)を設置して、すべてカメラ目線でストーリーが進むという異例の映画。
なので、主人公の手足は映るんですが、顔はほぼ映らない(ある意味役者不要)。
ジェットコースターの最前列に、芸人が頭に小さいカメラをつけて乗る映像をよく見ますが、あれを超絶アクションにするとものすごい迫力が!
見ている私がまるで主人公になったような感覚になります。
体の動きと連動するカメラのぶれ、撃つ&撃たれる、目の前で血が飛び散る、体が吹っ飛ぶ、高い所からジャンプ、飛び降りる等々のアクションシーンが連続的に展開。
もうテレビの前で、主人公の動きに反応して動きまくりますからね(笑)。
一人称シューティングゲームの視点をリアルな映像で臨場感を持って体験できるという。
痛みは伴いませんが、アドレナリンが出まくるのが分かります。
で、そのアクションも、ものすごくバリエーションが豊富でクオリティーが高い!
高所、通気口、配線板の下、車、ヘリコプターetcで展開し、銃撃戦、肉弾戦やロープや爆弾などいろんな道具を駆使した攻撃と、そのタイミング、回数、手法、人物の動線があまり見たことないくらいの種類があって息をつく暇もないんですよね。
まさにアクション見本市です。
それを盛り上げるのが音楽。
この映画のイリヤ・ナイシュラー監督は元々ロシアのバンドマンで、一人称視点というのもミュージックビデオを撮った際の着想で、音楽に対する思い入れが深いのか、アクションを盛り上げるための音楽の入れ方が絶妙なんですよね。
主人公の感情の波を音楽が作っているといえるぐらい、音楽の役割が強いです。
80年代ポップロックみたいな独特な軽快さがあり、だけど詞は割と社会派で、ロシアの若者の気持ちがくみ取れて面白い。
その他誰もが知る有名な曲も使われています。
ただ、描写がかなりグロいです(R15+)。
カメラの動きが激しいので、酔う可能性も(TVサイズぐらいがいいかも)。
それらが大丈夫な方やゲーム好きな方にはエンターテインメントとして楽しめると思います!
爆笑する面白いシーンもありまよ。
ロシアとアメリカの合作映画は、英語とロシア語が入り混じってなんだか不思議な世界観があり、面白いですね。
イリヤ・ナイシュラー監督、他の作品もチェックしてみたいです。
↓予告編