「グラディエーター」(2000年 アメリカ)
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古代史が苦手でもこの映画は分かりやすい!
映画の美術的な面も見てみました。
今朝の1日1映画は「グラディエーター」(2000年 アメリカ)を鑑賞。
西暦180年、皇帝に絶大な信頼を置かれていた歴戦の勇者マキシマスは、次期皇帝の任を依頼される。
しかしその晩、皇帝は息子によって暗殺。
罠にはまったマキシマスは、処刑の危機に陥る…。
「ブレードランナー」の巨匠、リドリー・スコット監督が放つスペクタクル活劇。
古代ローマ帝国を舞台に、陰謀に陥れられた英雄騎士の死闘をダイナミックに描いてあります。
今までは古代の話ってちょっととっつきにくいなと思っていたんですが、この映画は分かりやすい。
この時代の人って名前が~ウスとか、~ロスとか似た名前で、人物相関も複雑で、歴史的にも民族が往来して戦争して…訳が分からなくなりがちだったので…。
でもこの映画は主要登場人物が少なくて、見た目も違うので混乱することなく見終えました。
力のあるものが民衆を動かし、権力を握ることができるという社会構造の時代。
主人公は戦いが終わったら家族とあたたかい日々を過ごしたいと願っており、「愛するものを守る」という原始的でシンプルな動機の持ち主。
正義感あふれ強いヒーローがその強さがために悪に狙われ、陥れられるという構図はまさに「スーパーヒーロー」ものであり、葛藤する姿に共感してしまうんですよね。
そんな分かりやすくて誰もが共感できる主人公が戦う映画が面白くないわけがないです。
映画の美術的な面を見ると、衣装やセットは豪華絢爛さに圧巻ですが、その他、先日の「るろうに剣心」のように空中に飛び散ったり舞うものがたくさん出てきます。
雪、泥、土、血、火の粉、炎、花びら(赤いバラ)、ほこり、煙…etc.
例えば土だと、白馬が土や泥で汚れて黒馬になるぐらいの激しい戦いを演出。
激しすぎてカメラのレンズに泥がかかる場面もあるんですが、これって普通の映画だったらNGだと思うんですが、それもあえて使ってあります。
また空中に舞うものは、人物の手前ではそれらがボケて奥行きが出て、構図として広がりがでるんですよね。
音の面では、戦の前に演奏される鳴り物(太鼓、ラッパなど)も雰囲気を盛り上げるための演出として有効です。
殺陣は、日本刀だとスライドしてシュっと斬る動作が多いですが、剣は主に突き刺す動作が多くて、それが致命傷になることが多い。文化の違いを認識します。
セリフは人生の選択を迫られたときに参考になるような哲学的な言葉が多く、ジーンとする場面も。
人種差別を訴えるようなシーンもあり、あ、このシーンを入れたことでアカデミー賞作品賞を受賞したんだろうなっていうのが分かります。
ラッセル・クロウの優しそうだけど哀愁のある顔つきもいい。
この映画で古代史がちょっと身近に感じられるようになったかもです(盛ってあると思いますが…)。
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