「ディレクターズカット ブレードランナー 最終版」(1982年 アメリカ)
語りたい要素が多すぎの
魅力的映画。
今朝の1日1映画は「ディレクターズカット ブレードランナー 最終版」(1982年 アメリカ)を鑑賞。
2019年、惑星移住が可能になった未来。レプリカントと呼ばれる人造人間が謀反を起こし、地球に侵入。
レプリカント専門の捜査官“ブレードランナー”のデッカードは追跡を開始する…。
この作品の公開時、私は小学生。
当時、YMOや坂本龍一が大好きで、そのアーティスト達がこぞって「ブレードランナーは凄い!」と絶賛しているので、見た記憶があるんですが、なんせまだ小学生なので、全く良さが分からなかったです…。
(当時の私は「戦場のメリークリスマス」を絶賛してました)
大人になってからも見たことは見たんですが、今回はディレクターズカットは初見です。
あー、こういう話だったのね、と改めて理解。
この映画に関しては、そのストーリーとしてよりも、未来の世界観とかセットとか美術的な面で語られることが多くて、後のあらゆる監督に影響を与えてると思います。
(「アキラ」はもちろん、「天気の子」とか、「プペル」なんてそのまんまじゃんとか…)
なので、個人的に思ったことを。
人間により近い感情を持った人造人間による反逆という設定ではありますが、血は流さないけど、間接的にAIなどの機械に殺される時代に今もうなっている状況を予知していたかのような内容に考えさせられました。
映画としては、後半はシーンのつながりに場所の説明のカットがなく、同じような暗い室内のシーンが続くので、ちょっと場所が分かりにくい感じもありますね。
ラストの対決シーンのビルを登るところなどは「ロイドの要心無用」(1923年)の名シーンを彷彿とさせたり、鳥が多用されてるのはヒッチコックの不安感や恐怖感を演出する時のアイテムだなとか、昔の映画からの引用もあるのかなと思ったりもしました。
暗示的なラストシーンもいいですし、他にもいろんな要素がありすぎて、一言で語れませんね。