カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

「スケバン刑事」(1987年 日本)

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伝説の2代目が再び蘇る!
豪華アクションは見物

今朝の1日1映画は、「スケバン刑事」(1987年 日本)を鑑賞。

南野陽子主演によるTVシリーズスケバン刑事2少女鉄仮面伝説」の劇場版。

特命刑事としての任務を終えた五代陽子こと2代目スケバン刑事麻宮サキ

彼女はあることからクーデターを企む秘密組織の存在を知り、3代目麻宮サキとともに立ち向かうが…。

和田慎二の漫画が原作で、80年代のTVシリーズは、当時知らない人はいないくらいの人気シリーズ。

その映画化で、一回すでに漫画やテレビで売ってある「フランチャイズ映画」となり、観客はすでに内容を知っているので、どんな映画であるかという説明の部分を極力省くことができ、一定のファンも付いている。

なので、冒頭に少し文字テロップで設定を説明した後、すぐに物語が始まります。

原作漫画の主人公・麻宮サキはもっと精神的に「スケバン」だったと思うんですが、この南野陽子演じる麻宮サキは、スケバンの格好(長いスカートのセーラー服)は諜報員として敵のアジトに潜入するためや欺くためのある意味「コスプレ」で、訛りはあるものの言葉遣いは綺麗だし、態度も誠実。

普通の高校生より精神的・身体的に強くした女の子で、精神的なスケバン(根本的な弱さを隠すために群れたりイキがったり)とは逆で、ちょっと違うんですけどね。

それにしてもこの時代、戦隊ものでよく見かける採掘場での爆破ロケはまだ分るんですが、バスを爆破したり、マンションのベランダから火が出ていたりと、まあ派手で、バブルを感じます。

俳優さんたちも、今みたいにCGではない本物の燃え盛る火や花火もような火花の中で演技をしていて、本当の意味で身体を張った演技に脱帽です。

映画の構成としては、基本に忠実なんですが、意外にあっさり死ぬ人がいたりとか、ラスボスと主人公がいきなり戦ったりとか、通常30分のドラマ版を90分にするための工夫がされていることがわかります。

映画になったからといって、お話として映画らしい深いドラマとなっていることはなく、ドラマを見ている少年少女ファンを裏切らないようなライトでにぎやかな内容となっていて、これはこれで楽しめます。

今もTVで見るような俳優さんの若い頃が見られるのもいいですね。

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「危険な情事」(1987年 アメリカ)

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蝶々夫人」が孤独を演出する
アカデミー賞で6部門にノミネートのサスペンススリラー

今朝の1日1映画は「危険な情事」(1987年 アメリカ)を鑑賞。

パーティで新人編集者の女性アレックスに出会った弁護士ダン。

妻子のあるダンにとって一夜だけの情事のつもりが、アレックスにとってはそうではなかった。

男を独占したいがための女の常軌を逸した行動は、やがて彼と妻子に執拗につきまといはじめ……。

第60回アカデミー賞で6部門にノミネートされたサスペンススリラー。

この映画の公開時、まだ少し子どもだったんですが、そのポスターの雰囲気からちょっとエロティックな大人なムード漂う映画だと思ってたんですが…。

見てみると、いやいや、これはまさしく正当派のスリラー。

それもお化けとかゾンビとか、実在しそうにないものじゃなくて、仕


事関係の女性っていう身近な人が凶器的存在なだけに、想像しやすく、逆に怖いです。。

しかも、夫、妻、既婚者、独身者、男性、女性など、見る人の立場によって、いろんな見方が出来る。

あらゆる立場の人が共感できるポイントがたくさんあり、ヒットしたのもうなずけます。

軽はずみで行った一夜の出来事が、男性にとっても女性にとっても、命の交換をしてしまうくらいの重い出来事であるということ。

ダンが警察に相談に行くも「自分で撒いた種だろ」と一蹴されるシーンに、なんとも言えない気分になります。

映画としては、カット割の手法、小道具など、「いかに怖がらせるか」っていう技法がたくさん使われていて、スリラーとしてはそこも秀逸なんですが、個人的にいいなと思ったのは、人間ドラマ的要素。

ダンが明るいリビングで笑いながらの家族の団らんを過ごす一方で、暗い部屋でのライトをON/OFFしながらオペラ好きな女性アレックスが暗い部屋で泣きながら一人でレコードで「蝶々夫人」を聴いている。

蝶々夫人」を内容を知っていれば、このシーンの孤独感がぐーんと深まるんですよね。

実際、ラストシーンには別バージョンが存在していて、人間ドラマをクローズアップしたバージョンもあるそうで。

楽しみ方や引き出しがたくさんある、怖いけど見応えのある映画です。

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「トゥー・ウィークス・ノーティス」(2002年 アメリカ)

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ドナルド・トランプも出演!
公民館存続のために奮闘する女性のラブコメディー。

今朝の1日1映画は「トゥー・ウィークス・ノーティス」(2002年 アメリカ)を鑑賞。
優秀で正義感が強く社会奉仕活動に熱心な女性弁護士ルーシー。

彼女が生まれ育ったここニューヨークの由緒ある公民館の取り壊しを阻止しようと懸命だった。

取り壊しを強行しようとするのはニューヨーク最大手の不動産会社ウェイド社。

そのトップはGQの表紙を飾るほどハンサムな人気者ジョージ・ウェイド。

折しも優秀な顧問弁護士を探していた彼は、公民館存続を条件にキレ者のルーシーを雇い入れることを提案する。

ルーシーは悩んだ末にその提案を受け入れるのだったが…。

サンドラ・ブロックヒュー・グラントのラブコメディーです。

サンドラ・ブロック演じる女性弁護士ルーシーが、公民館の意義として、「他人同士が隣人に変わる」「子供にとっては第二の家」「子供達に地域の一員としての自覚が生まれる」などを、ヒュー・グラント演じる不動産会社社長に訴えるシーンがあって、ニューヨークという大都会でも公民館のような施設が大事にされているんだなということが分ります。

お話としてはよくある展開ではありますが、キャストの魅力が満載。

黒髪&黒い瞳で目力のあるサンドラ・ブロックは強い気持ちの「発信者」。

一方、青い瞳でソフトな視線のヒュー・グラントは人の気持ちをスーッと受け止める「受信者」のような役割。

キャストの持つ個性を生かし、つい強がってしまって本音が言えない恋愛に不器用な女性と、恋愛に慣れ過ぎてなかなか本気になれない男性のエピソードがこまかく演出してあり、気持ちのすれ違いや凸凹を絶妙にまとめあげてあります。

パーティーシーンでは本人役でドナルド・トランプノラ・ジョーンズ、他にも野球選手のマイク・ピアッツァも出演!

大統領になる前の不動産王のトランプですが、やはり俳優並みの存在感がありますね。

ちなみにタイトルの「トゥー・ウィークス・ノーティス」とは、一般的にアメリカでは社員を解雇する2週間前には、通告(=Notice)をしなければならないということで、映画の中でこのタイトルのようなエピソードが登場。

さらっとした雰囲気ですが意外にいろんな要素が詰まっていて楽しいかもです。

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「グローリーデイ」(2015年 韓国)

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アイドルが出てる軽い映画と思いきや…。

今朝の1日1映画は「グローリーデイ」(2015年 韓国)を鑑賞。

全員20歳のヨンビ(ジス)、サンウ(スホ)、ジゴン(リュ・ジュンヨル)、ドゥマン(キム・ヒチャン)らは、サンウの入隊前に旅に出る。

友情第一のヨンビ、大学進学はせず軍隊に入ることを決めたサンウ、母親の言いなりの浪人生ジゴン、父親のコネによって大学に入ったドゥマン。

日常から離れ、彼らはつかの間の自由を謳歌(おうか)するが、ある事件に遭遇し……。

人気K-POPグループEXOのメンバーが出ていて、冒頭、爽やかな青春映画かと思って見進めると、とんでもなく深い韓国社会の闇の世界が展開。

見終わった後に理不尽で悶々としたものが残ります。

ですが、20歳の若者が、親の期待を一心に背負い、超競争社会の中で、権力に逆らえずこの国の社会で生きていくことがいかに辛くて残酷かということがひしひしと伝わります。

映画の作りとしては、役者の演技力に圧倒されたのと、印象的なのは劇中でシーンに必然的に流れる音楽。

旅に出る車の中で、ラジオを付けたら宗教放送で、「ハレルヤ」が大音量で流れたり(韓国人口の50%はキリスト教)。

父親が大学野球の監督で、毎日の練習から逃げ出して友達と旅に行く時に、いたずらで放送室から大音量で流れる曲が、「韓国国歌」であったり。

期待や束縛からの解放の場面に、宗教や権力を象徴する曲を使ってあり、すごく効果的です。

日本では宗教曲や国歌をこういう使い方はできないでしょうね。

賛否両論ある映画ですが、社会と個人との関係が描かれた、個人的にはとても好きなテイストです。

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「あさがお灯籠」(2021年 日本)

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見慣れた風景の歴史ドキュメンタリー

今朝の1日1映画は横川シネマで青原さとし監督のドキュメンタリー映画「あさがお灯籠」(2021年 日本)を鑑賞。

広島県浄土真宗のお寺が数多くありその信徒のことを「安芸門徒」と呼ぶ。
お盆の時期、各家々のお墓に一斉に立ち始める「あさがお灯籠」は安芸門徒の風物である。
とも呼ばれあさがお灯籠は、安芸門徒だけに見られる独特の文化である。
竹と和紙だけで簡素に作られたあさがお灯篭とはいったい何故生まれたのか?
広島市真宗のお寺・真光寺生まれ育った青原カントクは、1990年頃から30年に渡って灯篭職人や市井の人々に問いかけ取材を敢行した。あさがお灯籠を通じて見えてくる「ヒロシマ」、日本列島に底流する「ともし火」文化の想いが映し出されてくる。(映画の時間)

馴染みのある盆灯籠ですが、製造方法や歴史など、知らないことばかりで興味深かったです。

帰りに寺町で墓参り。
昨日の大雨で骨組みだけになったり、折れたのもありましたが、これも含めて風物詩ですね。

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「卒業白書」(1983年 アメリカ)

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トム・クルーズ出世作

愛と資本主義が描かれた青春映画。

今朝の1日1映画は「卒業白書」(1983年 アメリカ)を鑑賞。

シカゴ郊外の中流家庭で育ったジョエルは、名門大学を目指す高校生。

両親が旅行中に父親のポルシェを乗り回したり、友達とばか騒ぎをしたりと自由を満喫。

挙げ句の果てには、売春の出前サービスを頼んでしまうが…。

主演は18歳時のトム・クルーズ

ゴールデングローブ賞 主演男優賞ノミネートされた出世作です。

この映画、思いのほかいい! 面白い!

おませで大人な高校生が羽目を外して大騒動する姿が楽しいんですが、高校生ならではの悩みや、甘酸っぱさやピュアさなどの形容詞に加えて、性ビジネスや起業など、大人社会の一面をバランスよく、品よく、美しく絡ませてあるところがすごく素敵で面白いです。

高級コールガール役のレベッカ・デモーネイも小悪魔的ですごく魅力的。

映画の作りとしては、基本の構成を押さえつつ、気持ちを表す衣装だったり、設定を表す小道具だったりの細かいディテールの演出が見事。

全体の雰囲気を包む、ドイツの電子音楽グループ、タンジェリン・ドリームの音楽が、揺らぐ青年の心を表現しています。

両親が留守にしたとたん、開放感にあふれ、家の中でワイシャツにブリーフ姿で歌い上げるシーンは大きな影響を与え、多くのパロディも。

人生、リスクをとるか、安全をとるかで運命が分かれたりしますが、リスクを取ると、大変だけどこんな夢が待っているよ、と言っているような、ちょっと夢を見せてくれるような映画です。

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「13日の金曜日」(1980年 アメリカ)

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あれ? ジェイソンは?

有名ホラー・シリーズの記念すべき第1作

今朝の1日1映画は「13日の金曜日」(1980年 アメリカ)を鑑賞。

1957年の夏、クリスタルレイクのキャンプ場で少年が湖で溺れた上、行方不明になる事件が起きた。

以来、長きに渡ってキャンプ場は閉鎖されていたが、1980年に再開することとなり、指導員となる若い男女がやって来るのだが…。

クリスタルレイクを舞台に、若者達が次々と正体不明の殺人鬼に惨殺されて行くというホラー・シリーズの記念すべき第1作。

昔見たかもしれないんですが、記憶に残ってないので、初見ぐらいの感じです。

ジェイソンって「チェンソー持ってる仮面の人」というイメージだったので、どこで出てくるんだろうって期待していたんですが、ぜんぜん出てこず、あれれ、、と思っていたら。

殺人鬼、思ってた人とまったく違う人なんですけど…。

調べてみたら、このシリーズは10作品続いていて、第1作目にはあのキャラは登場しないんですね。

全体的には、山小屋に若い男女がやって来て…というホラー映画によくあるパターン。

犯人の目線=カメラ目線での撮影で、犯人の姿がラスト近くまで映らないので、誰が犯人なんだろうと推理する面もあり、ホラー(化け物系)ではありますが、スリラー(サスペンス要素も加わった怖くてドキドキ系)映画な感じもあります。

グロさもあるので、スプラッターが大丈夫な方じゃないとちょっとしんどいかもです。
ちなみに本日はまさに8月の「13日の金曜日」なんですが、13日の金曜日は、「イエス・キリスト磔刑につけられた日」であり、「キリストの最後の晩餐に13人の人がいた」ということで、「13」という数字は西洋において最も忌避される数。

日本だと一般的に「仏滅」の日だとか「4」とか「9」が敬遠されているので、日本風にいうと「4日の仏滅」みたいなタイトルになりますが。

13日の金曜日に過去には大きな事故やテロが起こったこともあり、欧米では何かが起こる日として意識してしまうそうなんですが、逆にフランスでは宝くじの売り上げが急上昇する、幸運な日でもあるそう。

広島市は大雨特別警報が発令されています。

全国的にも不安定な天気が続きそうです。

安全を確保して気をつけましょうね。

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