「ラスト・ショー」(1971年 アメリカ)
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映画はファーストカットから。
青春ドラマにみる「アメリカ」。
今朝の1日1映画は「ラスト・ショー」(1971年 アメリカ)を鑑賞。
1950年代、テキサスの田舎町で暮らす多感な若者たちの青春をノスタルジックに描いた群像劇。
テキサスの小さな町アナリーンに、若者の社交場となっている映画館があった。
そこに集まってくる若者、ソニーとデュアンはある日、恋人のことが原因で喧嘩別れしてしまう。
そして数年後、朝鮮戦争に出征するために故郷に戻ったデュアンは、ソニーとの友情を取り戻し、かつての遊び場だった映画館へ赴くが……。
若いカップルがくっついた、別れた、人妻と不倫した、などの噂話が筒抜けの狭い街。
そんな中でも若者は模索し、親は経験をアドバイスし…。
貞操の倫理観(子供が保守的で親の方が解放的)や朝鮮戦争に行く若者の描き方など、アメリカ的ではありますが、あらゆる世代が経験する身に染みる日常の出来事がゆるやかに描かれていて、共感できます。
70年代の映画ですが、わざと全編白黒で、ノスタルジックな映像。
テキサス州といえば石油産業でにぎわうイメージですが、この街はテキサスのさらに郊外で、荒廃とした雰囲気が漂っています。
「ラスト・ショー」というタイトル通り、この街の活気が終わりに近づいていることを象徴しているよう。
技術的に印象的なのは、映画のファーストカットの「パン」。
誰もいない通りに面した映画館。
それを右から左にゆっくりと映し、音は砂ほこりとともに吹きすさぶ風の音のみ。
この何もない街に取り残された人々がどう生きているのか。
ファーストカットに街の雰囲気を入れ込むことにより、人々の様子を示唆するかのように物語の世界へ誘導していくことができます。
何気ない、超基本的なカメラの動きではありますが、それをちゃんと効果的に使うのって、できそうでできない。。
監督が何を見せたいか、それはファーストカットから始まっているんですよね。
100年後、私の住む街は産業として終了し、街の機能が無くなっているかもという説がありますが、この映画にちょっと学ぶべき点がある気もします。
↓予告編
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