「二十日鼠と人間」(1992年 アメリカ)
農家で働く二人が語る若者の夢の行方は…。
結構深いです。
今朝の1日1映画は「二十日鼠と人間」(1992年 アメリカ)を鑑賞。
アメリカの代表的作家ジョン・スタインベックの同名小説を基に、1930年代の経済不況の時代に、社会の底辺に生きる2人の男の姿を描く人間ドラマ。
主人公は頭が切れて物知りのジョージ(ゲイリー・シニーズ)と、巨漢だが知的障害のレニー(ジョン・マルコヴィッチ)の2人。
農場から農場へ渡り歩く日々を続けている。
助け合いながら自分たちの夢を語り合う2人だが…。
ジョージはずっと自分がしたいことを諦めて、いつもレニーの世話をしています。
レニーは子供のようなピュアな心を持っているけれど、それが仇(あだ)になってしまい、トラブルを引き起こし…。
知的障害を扱った映画作品はたくさんあると思いますが、この作品の描き方はかなり社会的に深い部分を扱っていて、考えさせられます。
(たぶん、描き方は若干違えど、ポン・ジュノ監督はこの映画からかなりヒントを得たのでは? と思ったり)
映画の構成としては「伏線」が非常に分かりやすくなっています。
小さな出来事がだんだん大きな出来事を招いていくという流れ、「長年飼っている老犬を友人のようにかわいがる孤独な老人」のエピソードなど。
見ていて、だんだん「悪い予感がする」構成になっているんですよね。
知的障害を持つレニー役のジョン・マルコヴィッチの演技は、ピュアさが伝わってきて、心理的に完全に感情移入させられてしまいました。
一方ジョージ役のゲイリー・シニーズは、目で語る演技。
この映画で描かれていることは、老老介護問題などにも通じるような気がします。
1939年にも映画化されてたり、舞台化もたびたびされていたりするようで、そちらも見てみたいです。
予告編↓
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