「明日に向って撃て! 」(1969年 アメリカ)
悪い奴の描き方。
今朝の1日1映画は「明日に向って撃て! 」(1969年 アメリカ)を鑑賞。
アメリカンニューシネマ西部劇の傑作っていうことだけ知っていて、たぶん初見です。
「雨にぬれても」が挿入歌で、この映画をきっかけにヒットした曲っていうことを初めて知りました。
主役は銀行を襲ったり、列車を爆破したりと、ひどい強盗を繰り返して旅をしているアウトロー2人組。
常に保安官に追われています。
これだけだと、ただの悪い奴らなんだけど、悪い奴らが悪いだけでは、なかなか感情移入しづらい。
そこで、彼らに親しみのわくようなキャラクター設定がしてあり、応援したくなるんですよね。
ブッチ(ポール・ニューマン)は、頭脳派で頭のキレが良く、人当たりが良くて女性にモテモテ。
キッド(ロバート・レッドフォード)は、早打ちの名人で、寡黙で真面目。1人の女性を一途に愛する人。
その他、それぞれに、それでもギャングか!とかや小学生か!とかいうような弱点もあり、かわいくなってくるんです。
2人の珍道中を、バカラックの音楽が彩る。
写真のスライドショーや急激なズーミング、名シーンも斬新。
生きる悲しみや喜び、儚さも全てひっくるめて愛おしい雰囲気が漂っていて、ジーンとしてしまいました。
傑作といわれるゆえんが分かります。