「めまい」(1958年 アメリカ)
映像もストーリーもグルグルグル。
「めまい」がするほどひねってます。
今朝の1日1映画は「めまい」(1958年 アメリカ)を鑑賞。
アルフレッド・ヒッチコックのフィルモグラフィの中でも傑作と名高いミステリーサスペンス。
ミステリーって、事の真相を、時間とか、証拠とか、事実ベースで追っていくものが多い印象。
だけどこの作品は、事実ベースに加えて、死、高所恐怖症、うつ、恋愛、三角関係など、そのようなことが起きた時に、人間はどういう精神状態になるか、という部分まで、掘り下げて描いてある。
さらにその精神状態を、行動に加えて、映像(回転)、象徴的なメタファー(目や口のアップ)、シーン(螺旋階段)、音楽などに広げていることで、より観客は登場人物の心情に近づける気がします。
また、死を描く時に「落ちて死ぬ」というパターンは、キリスト教的に見たら、罪人の死の描かれ方として多い。
歴史的名作は、やはり見ていて、めまいがするほど引き出しが多くて面白いですね。