「サイコ」(1960年 アメリカ)
ヒッチコック監督によるサイコサスペンスの古典的名作。
不動産会社に勤める女性マリオンは恋人サムとの結婚を望んでいたが、サムは元妻への慰謝料の支払いに追われ再婚を渋っていた。そんな中、会社の金4万ドルを銀行へ運ぶことになった彼女は、出来心からその金を持ち逃げしてしまう。
サムの元を目指して車を走らせるマリオンだったが、大雨で視界が悪くなり、偶然見つけた寂れた宿「ベイツ・モーテル」でひと晩を過ごすことに。
そこで彼女は、宿を1人で切り盛りする青年ノーマンと出会うが……。
アンソニー・パーキンスがノーマン役を怪演。
いやー、素直に面白い!
ひねりが効いていて、1本の映画ですが、2本分の映画を見たかのよう。
犯罪者となってしまう人々の背景の多くには、さまざまな「欲」がその一線を超えてしまうということがありますが、前半と後半でそれぞれ違った「欲」が描かれていて、周りの人々を混乱させていくさまが見ていていい意味で裏切られます。
小道具や持ち物、視線やセリフの速さなど、心理描写も細かくて、キャラクター設定の勉強になりますね。
この映画の恐怖心を表す音楽があまりにも有名ですが、このキャスト名「ノーマン・ベイツ」というタイトルの筋肉少女帯の曲も名曲です。