カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

『革命児サパタ』(1952年 アメリカ)

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「指導者に頼るな。失望するだけだ」(映画より)
1911年のメキシコ革命に活躍したエミリアーノ・サパタの半生記

今朝の1日1映画は『革命児サパタ』(1952年 アメリカ)を鑑賞。
20世紀初頭のメキシコ

圧制の下、父祖伝来の土地を次々と奪われ怒りを燃やす農民のひとりサパタ。

自由と土地を求め、革命に命を懸けた男が最後に得たものは…。

主演は名優、マーロン・ブランド

ジョン・スタインベックが脚本を手掛け、『欲望という名の電車』『エデンの東』などの巨匠、エリア・カザン監督が、20世紀初頭のメキシコを舞台に激動の時代を生きた悲劇の闘士・サパタの姿をドキュメンタリー・タッチで描いた作品です。

いやー、これはずっしりくるいい映画ですね。

搾取されている一農民の若者が権力に対して革命を起こして指導者になるんですが、逆に自分が権力を持ってしまった時にどう振る舞うのかという、人間社会の構図みたいなものを災いや皮肉も込めてしっかり描いてあって。

前半で起こったことが後半になって実は伏線だったという部分が非常に深いです。

いいセリフがたくさんあるのもクーッと唸る。

「戦争は平和から生まれるのか? 悪事から善が生まれるのか? 暴力から、思いやりは生まれるのか? 怒りと憎しみが平和を導くのか?」

「指導者に頼るな。失望するだけだ。完璧な指導者などいない。ただの人間だ。頼れるのは自分だけだ。最後まであきらめないのが強い人間だ」

などなど。

さすが“アメリカ文学の巨人”スタインベックの脚本だなあと。

「民衆が強かったら指導者はいらない」というセリフにも、じゃあ、この日本はどうなのか、今の国民は強いのか弱いのか、強いリーダーが必要なのか、などいろんな思いが巡ってしまいます。

主演のマーロン・ブランドは革命家サパタになりきるメソッド演技をしていると思うんですが、この作品の2年後に出演した『波止場』での元ボクサー役も、元ボクサーにしか見えないリアルな演技ですごいんです。

カンヌ映画祭の最優秀俳優賞に輝いただけありますね。

全体的に西部劇の様相で、『俺たちに明日はない』のようなシーンもあり、緩急があってスリルも味わえる。

彼の生き方や社会の在り方など、いろんな思いをめぐらすことができる、じわじわと味わえる作品です。

↓予告編

 
 

マーロン・ブランド出演作品はこれらも見ました。↓

 

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