カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

『知りすぎていた男』(1956年 アメリカ)

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名曲「ケ・セラ・セラ」でアカデミー賞主題歌賞を受賞。
ヒッチコック監督の“巻き込まれ系”エンターテインメント!

今朝の1日1映画は『知りすぎていた男』(1956年 アメリカ)を鑑賞。

アメリカ人の医者ベン(ジェームズ・スチュアート)と元歌手でスターである彼の妻ジョー(ドリス・デイ)が、モロッコで休暇中に殺人を目撃し、彼らの幼い息子が誘拐される。

国際的なねじれた陰謀に引き込まれ…。

ヒッチコックが自身の1934年の映画をハリウッド移転後リメイクした作品です。

人のいい親子3人家族が大きな陰謀に…というミクロがマクロに発展し、その渦がどんどん加速し大きい波になるという、シナリオに興奮と緊張が練りこまれた見ごたえのある作品ですね。

ツッコミどころは多く、子供が誘拐されるんですが、親が子供から目を離しすぎとか、伏線か?と思わせておいて全く関係ないという“だまし”もあり、いろーーんな要素がモリモリに盛られて複雑になっています。

「名前」に関する謎解きの部分では、日本人にはなじみがないこともあり、逆に拍子抜けするような場面も。

ですが、大迫力の合唱付きオーケストラを使った伏線や盛り上げ方、歌手をキャストに起用し、歌や音楽を使って見せ場を作るというのが素晴らしく、たぶん映画館で見たらもっと圧倒されるんじゃないかなと思います。

カット割りも奥行きを作り、奥の人物と手前の人物がお互い知らぬまま行動し、その様子を観客だけが見て知っているという状況を作り出し、観客が探偵気分を味わえるサスペンスならではの構図も。

ヒッチコック黄金期の、珍しく“性的嗜好”の出てこない映画で、心理的側面を探るような内容ではなく、行動や状況を追う軽いタッチの仕上がりではありますね。

赤と緑を強調した衣装、モロッコイスラム風の装飾的なセットは見ごたえあります。
名曲『ケ・セラ・セラ』はこの映画のジョー(ドリス・デイ)が歌う劇中歌。

そこから大ヒットし、アカデミー賞主題歌賞を受賞しています。

音楽や歌をサスペンス要素として上手く使った、エンターテインメント作品です。

↓予告編

 
 

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