カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

『ヒッチコック/トリュフォー』(2015年 フランス・アメリカ合作)

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ヒッチコック作品はなぜ面白いのか。
目から鱗の80分。

今日の1日1映画はドキュメンタリー『ヒッチコック/トリュフォー』(2015年 フランス・アメリカ合作)を鑑賞。

フランスの映画監督フランソワ・トリュフォーによるアルフレッド・ヒッチコック監督へのインタビューを収録し、「映画の教科書」として長年にわたって読み継がれている「定本 映画術 ヒッチコックトリュフォー」を題材にしたドキュメンタリー。

インタビューが行われた1962年当時のヒッチコックトリュフォーの貴重な音声テープをはじめ、マーティン・スコセッシデビッド・フィンチャー黒沢清ウェス・アンダーソンリチャード・リンクレイターヒッチコックを敬愛する10人の名監督たちにインタビューを敢行し、時代を超越したヒッチコックの映画術を新たな視点でひも解いていく作品です。

いやー、面白い。

ヒッチコック作品をちゃんと見始めたのは昨年からで、まだ数作品しか見ていないですが、全部面白く、「この先どうなるのーっ?」とドキドキしながら見進めていて、いつも映画の魔術師だなあと感心させられます。

このドキュメンタリーでは、ヒッチコックが何を描いて、どういう視点で映画づくりをしているかということを、著名監督や本人が語っていて、映画作りをする上で目から鱗のことばかり。

よく映画を表現するのに「作家性」っていう言葉が用いられますが、作家性を重んじた作品はフランス映画に多く、映画作家である監督が自分の情念を愛の告白のように表現するスタイル。

スタンスとしては「観客<作家」で、観客がどう思うのかより、作家の思いを表現する方に重きを置くような気がします。

一方ヒッチコック作品は、「観客>作家」に重きを置く監督。

自分が主張したいことよりも、映画が大衆に受けることが最大の喜びなんですよね。

私自身、昔はいわゆる作家性の強い作品を好んで見ていて、自分の監督した作品はまさしく作家性系の映画でした。

ですが、のちにエンターテインメントの良さに気づき、見始めるように。

すると、自分も大衆の一人として「エンターテインメントの作品になぜ惹かれるんだろう?」と思い出したんです。

音楽、映画などジャンル問わず、多くの人を引き付けるエンターテインメント作品には、どのような要素や法則があるのか。

それが分かれば多くの人の心に響くモノづくりができるのではないか、と。

ほぼ科学的な心理学の世界です。

それからエンターテインメントの要素や法則を解き明かす本などを読んで研究するようになりました。

ヒッチコックは観客の感情に訴えかける映画の技法や法則をいち早く自ら見つけ出し実践していて、今見ても色あせない、誰もが納得する名作の数々を生み出している。

ヒッチコックが映画の要素の中で一番重きを置くのが、映画の「構成」だという点も、映画を科学的に分析し、観客が映画を見始めてから見終わるまでいかに興味を引き付け続けられるかを考えていた監督だということが分かります。

今の時代、人間の感情も技術によって数値化・可視化されるようになりましたが、100年前にすでにその技術を自ら習得していたヒッチコック

その他、性的表現、犯罪心理などについても言及してある本作品。

まだまだある未見のヒッチコック作品を見て勉強したいと思います。

↓予告編

 
 

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