『お熱いのがお好き』(1959年 アメリカ)
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この映画、最高に楽しい!!!
モンローの色気&レモンの顔芸が楽しい傑作コメディー!
今朝の1日1映画は『お熱いのがお好き』(1959年 アメリカ)を鑑賞。
1929年、禁酒法時代のシカゴ。
売れないバンドマンのジョー(トニー・カーティス)とジェリー(ジャック・レモン)。
暗黒街一味による殺人現場を目撃してしまったことから、追われる羽目に。
ヴォーカルのシュガー(マリリン・モンロー)をはじめとする女性ばかりのバンドに女装してまぎれこみ、マイアミへ逃れるのだが…。
名匠ビリー・ワイルダー監督が、ギャング映画をパロディにしながら届けるスラップスティック・コメディの傑作です。
ビリー・ワイルダー監督と言えば、監督が所有していたヘンリー・ムーアのオブジェが、周り回って広島県立美術館の収蔵作品となっていることを知ってびっくりしたんですが、この作品は初鑑賞。
いやー、めちゃくちゃ面白いですね!!
女装の2人の“加トちゃんケンちゃん”ばりのドタバタな動きといい、皮肉の利いたセリフといい、女装の名作『トッツィー』の元祖ともいえる性別を超えた人間賛歌的な面白さがあって。
そこに色気がダダ洩れのマリリン・モンローが入り込んでドタバタにスピンがかかるという。
マリリン・モンローの映画を見るのはほぼ初めてですが、本当に色気がすごい!
肉感的な抜群のスタイルで、1930年代に流行ったシースルーのほぼ裸のようなセクシー衣装を着て歌い踊る姿は、女性から見ても目のやり場に困るくらい。
彼女の魅力のもう一つの魅力が「声」で、しゃべるとちょっと高めで可愛らしい声をしているんです。
表情やしぐさも非常にキュートで世の男性のアイコンになった理由が分かりますわ。
次から次へいとんなことが数珠つなぎのように連鎖していくシナリオの完璧さ、伏線の多用、決定的シーンをわざと映さずそれを見た人を映す、女装のリアルさをごまかすためにわざとモノクロフィルムを使用、夜のシーンも昼にフィルターをかけて撮影、2場面で起こっていることをスライド・トランジション(場面転換)で交互に見せる、などいろいろな気づきが。
それからやはりモンローのカットはフィルター+アップが多い。
アイドル的存在だっただけに、彼女を見に来るお客さんのために綺麗に撮りたいという思いがあったのかなーなんて思います。
撮影は情緒不安定期だったモンローのおかげで結構大変だったみたいですけどね…。
子供でも楽しめる、こんなに楽しい映画だったことを知りませんでした。
これは何度も見返したい名作です。
↓予告編