『ダイヤルMを廻せ!』(1954年 アメリカ)
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ヒッチコックの3D作品。
トリック満載の密室劇
今朝の1日1映画は『ダイヤルMを廻せ!』(1954年 アメリカ)を鑑賞。
若く美しい妻マーゴ(ケリー)の不倫を知ったトニー(ミランド)は、彼女の殺害を企む。
自分はマーゴの不倫相手マーク(カミングス)とパーティへ出かけ、その間に旧友の悪党レズゲートに妻を殺させようというのだ。
だが計画は失敗、マーゴが逆にレズゲートをハサミで刺し殺してしまい…。
アルフレッド・ヒッチコック監督がグレイス・ケリーをヒロイン役に迎えて撮りあげた密室サスペンスです。
ほぼ1つの部屋でお話が展開する会話劇で、舞台でも大丈夫な設定ですね。
犯人側の視点で描かれていて、そのトリックを警察にどう見破られないように見繕い、嘘をつくかという部分が見どころ。
最初の計画が失敗したところからはもう『古畑任三郎』の世界。
ひげを生やした探偵風の警察官が鎌をかけるようにトリックを見破っていきます。
よくこんなに思いつくなあというぐらいの仕掛けの数々なんですが、展開としては実際にはありえないこともあって結構ツッコミどころも多く、そこはスルーしながら見るというフィクションとしての面白さみたいなことも詰まった作品ですね。
この作品、3D映画として撮影されていて、パッと見は分からないんですが、奥行きのある映像になっています。
屋外のシーンはスタジオセット+合成で、本当に外ロケがない作品になっているのも面白い。
それにしてもグレース・ケリーの美しいこと!
立ち姿に気品があって、まじめてまっすぐな表情や雰囲気が、巻き込まれ系の主演女優としては非常にベストキャスティングで、悪意のない役にぴったりですね。
おすすめいただいたヒッチコック作品の中から1本を拝見しました。
↓予告編