カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

『海外特派員』(1940年 アメリカ)

Fair use, Link

『プロジェクトA』や『タイタニック』のようなシーンも!
スパイ&アクションが盛り込まれたヒッチコック作品。

今朝の1日1映画は『海外特派員』(1940年 アメリカ)を鑑賞。

ドイツの台頭で戦争の危機が迫っていた1939年。

ニューヨークの新聞記者ジョニーは欧州へ派遣される。

戦争回避のキーマンである大物政治家を追いやってきたアムステルダムで、暗殺現場に遭遇。

犯人を追跡し、意外な事実を突き止めたことから彼自身も命を狙われるようになり…。

アルフレッド・ヒッチコック監督のハリウッド進出2作目となるスパイ・スリラーです。

時期的に戦争をめぐる国家間の話で展開する部分があるんですが、テンポが非常に早く、セリフを追いかけるのが必死で、戦争にまつわる部分については内容を把握しきれてないです…。

ですが、息を吞むようなアクションシーンが満載で、第2次世界大戦直前にこれだけのエンターテインメント作品を作れているところがさすがハリウッド。

フランケンシュタイン』に出てきたような風車小屋で歯車に巻き込まれそうになる、激しいカーチェイス、飛行機内ですがまるで『タイタニック』のような展開のシーンなど、ドキドキな展開を随所に入れ込んであって。

見た目で誰にでも恐怖感が伝わるシーンがあることによって、多くの人に愛される映画になっているような気がします。

戦争直前の映画ということだけあって、アメリカのプロパガンダ的な要素も。

キーマンとなる平和活動家フィッシャーのセリフに「狂信的な愛国心は、自分の命も、他人の命も犠牲にする。卑怯で不道徳で神がかりだ」とあり、敵国であるドイツをほのめかすようなセリフになっていたり、鳩を庶民に例えたりと、そういう側面から見ても深いです。

技術的には合成が結構使われていて、手前はセット、奥は映像というシーンが分からないように作ってある。

また、香港映画『プロジェクトA』でジャッキー・チェンが時計台から落ちるシーンと同じような落ちるシーンがあって、ジャッキーはハロルド・ロイドの『要心無用』(1923)からのヒントを得たとのことですが、この映画でもヒントを得てるのかな?

優れた映画はいろんな映画にヒントを与えてるんだなということが分かります。

あとは、肝心な危険シーンやラブシーンで、そのものを映して見せるのではなく、超ロングショットやそれを見た人の表情を映すことで何があったかを分からせるというような間接的なカットにしてあるのも印象的。

これは自主映画に使えますね(笑)。

第二次世界大戦の勉強をしてもう1回見たらまた違った見方ができそうです。

ヒッチコック監督作品をおすすめいただきありがとうございます。

ヒッチコック作品はもう何作品か見る予定です。

↓予告編

 
 

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