カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

『ビフォア・サンセット』(2004年 アメリカ)

By May be found at the following website: StandbyforMindControl.com, Fair use, Link

あの1夜から9年後、2人が過ごすパリでの85分。

今朝の1日1映画は『ビフォア・サンセット』(2004年 アメリカ)を鑑賞。

9年前、ウィーンで一夜だけを共に過ごした二人。

半年後の再会を果たせないまま9年が経ち、ついにパリで再会した。しかし、二人が一緒に過ごせる時間は、ほんのわずかしかなかった…。

前作「ビフォア・サンライズ」から9年経った二人の、再会から夕暮れまでの85分を描いた作品です。

二人の出会いを描いた前作の『ビフォア・サンセット』(1995)は、思いがけぬセリフの数々に感動の映画で魂を持っていかれましたが、こちらは成長した二人がまた素敵。
久しぶりに会えた嬉しさと、現況報告、それに対する今の気持ちを延々と話し続ける2人を、リアルタイムの長回しステディカムでずーっと追っています。

脚本にリチャード・リンクレイター監督の他、イーサン・ホークジュリー・デルピーの主演二人の名前もあるので、多分アドリブでポンポンセリフのアイデアなどを出していって演じているんだと思います。

それくらいナチュラルな演技。

若い時と違って、悩みや傷つきもたくさん経験してきています。

年を重ねたぶんだけの人生の悩み、俯瞰でとらえた哲学的な考え、男女の違いなどがこれでもかと織り込まれていて、メモしたいけど追い付かない感じで。

迫りくる時間に抵抗できない、人生の儚さ、瞬間の大切さをやはり考えさせられます。

リアルタイムで撮られたというこの映画、時間帯は夕暮れで、オレンジ色の夕日の中を行く二人。

この「ゴールデンアワー」と呼ばれる、1日のうちほんの数十分しかない儚くて美しい時間帯に撮影することによって、2人の時間の短さを表現しています。

旅、出会い、別れ、成長、再会、そして別れ。

フィナーレでの、音楽を交えた2人の気持ちの交流も、まだ続くこれからの人生を応援するかのよう。

たった85分の間に人生の楽しさ、喜び、哀しみ、責任などがぎゅっと詰め込まれた、誰もが共感できそうな、じんわりあったかい気持ちになれる作品です。

PS:さらに続編があるようなので、そちらも見てみたいと思います。

↓予告編

 
 

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村