カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』(1995年 アメリカ)

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ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀監督賞)受賞
14時間限りの素敵なラブ・ロマンス

今朝の1日1映画は『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』(1995年 アメリカ)を鑑賞。

列車の中で出会ったアメリカ人青年ジェシー(イーサン・ホーク)と、フランス人女性(ジュリー・デルピー)。

意気投合した彼らはウィーンで途中下車し、14時間だけという約束で一緒に過ごすことにするが……。

リチャード・リンクレイター監督が贈る、極上のラブ・ストーリーです。

見る前は普通の恋愛映画と思ってたんですが、余韻が半端ない。

旅先での偶然の出来事。

そこから始まる恋。

それだけでもロマンティックなんですが、それプラス、会話の内容が深いんです。

「誰にも知られない死って素敵ね。みんなの中で私は生きてる」

「別れで一番悔やむことことは、相手を思いやる心が足りなかったと思うこと。でも相手は悩むどころか、これでさっぱりしたと思っている」

「今という時間は2人の創造物」etc…。

全く知らない二人が恋に落ちていく過程で、お互いを知るための会話が多くなされるんですが、それらの言葉の数々に、人生の意味や哲学がじゅわーっとしみ込んでいるんです。

一見長いように見える人生にも必ず終わりがある。

その間をよりよい時間にしたい。

彼らのリミットである14時間を人生に例えてあるようなシーンや、会話の端々に誰もがどこかに共感でき、自分自身を振り返られる映画だと感じました。

恋愛ドラマとしても最高に素敵なんですが、旅先での出会いを経験している人はもっと共感できるかも。

私もこれまで、性別や国籍を問わず恋愛じゃなくても出会いがあっただけに分かるわーっていう部分がたくさんあって。

言葉が通じづらくてもなんとかお互いコミュニケーションが取れるんですよね。

そういう出会いって一生の思い出になります。

この映画もリチャード・リンクレイター監督が実際に旅先で出会った女性との出来事をヒントにしたそう。

恋愛映画によく使われる方法として、監督が男性の場合、脚本のアイデアに女性の協力者を得て、女性側のキャラクターを共同制作していますが、この映画では女性作家キム・クリザンが加わっています。

「彼女の心の働き方が大好きでした。自信を持ってインテリジェントなアイデアが絶え間なく流れています」と監督。

インテリジェント、そう、会話や発想が本当に知的なんです。

自己紹介をクイズにしたり、他己紹介をしたりなど、2人のバリエーションのある会話方法と、詩人や占い師などの言葉もエッセンスとなっていて、飽きさせない。

「史上最高のロマンス」とも言われるこの映画、続編もぜひ見てみたいと思います。

↓予告編

 
 

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