「エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」(2016年 アメリカ)
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人生最後に思うことは、
やったことじゃない、やり残したことさ。(映画より)
今朝の1日1映画は「エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」(2016年 アメリカ)を鑑賞。
『6才のボクが、大人になるまで。』で話題をさらったリチャード・リンクレイターが、監督と脚本を務めた青春ドラマ。
野球推薦で大学に入学した主人公がこれからの数年を共にすることになる仲間たちと出会い、授業開始直前に過ごす濃密な時間を映しています。
どんちゃん騒ぎをするバカバカしい毎日が、とても楽しかったあの頃。
そんな大学生を過ごした人なら共感できる映画です。
だけど、やはり、アメリカ。
マリファナとか普通に出てくるので…。
大学生という儚い時期をどう過ごすか、ひいては、人生をどう生きるかという教訓のようなセリフの数々に、うなずけるところがたくさんあります。
雰囲気は大学生ものの名作『アニマル・ハウス』のようではあります。
だけど、何かが違う。
構成がいわゆるハリウッド映画の展開と違うんですよね。。。
調べてみると、監督はリチャード・リンクレイター。
『スクール・オブ・ロック』や『がんばれ!ベアーズ ニュー・シーズン』などを撮った監督です。
自身の大学野球部時代を反映した内容とのことですが、通常のハリウッドの展開と何が違うのか…。
この映画は明らかな悪役がいないんです。
メジャー映画だったら、だいたいこのあたりで悪役が来ますよね、っていう所でも来ない…。
インディペンデント映画出身監督で、メジャー映画とインディペンデント映画を現在も行ったり来たりしているということで、この映画は自由な発想で作られているという気がします。
リンクレイター監督の映画の撮り方の特徴は、準備などリハーサルに9割を注ぐこと。
野球選手を演じる俳優オーディション受験者に、運動をしている様子を撮影してきてもらい、野球選手としてリアルな姿を演じられる俳優を見極めるところからスタート。
合格者には、キャストの人物像を掘り下げてもらい、3週間かけてリハーサルを行います。
それによって、キャストは役を演じて理解でき、スタッフは作品への情熱をキャストに伝えることができる。
それくらい準備を行って臨む本番は、撮り直しをしたことがないそうです。
確かに、準備に時間を割くことで、キャストやスタッフの共通認識を作り上げることができるし、本番に時間を取らせないというのは経費や労力の節約にもなります。
こういう話は作り手として非常にためになりますね。
本作はリンクレイター監督の『バッド・チューニング』(1993年公開)と『6才のボクが、大人になるまで。』(2014年公開)の精神的な続編にあたる作品とのこと。
この2作も見てみたいです。
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