「断崖」(1941年 アメリカ)
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ここまで女性心理を突いた映画があったとは!
ヒッチコック監督のサスペンスドラマ
今朝の1日1映画は「断崖」(1941年 アメリカ)を鑑賞。
フランシス・アイリスの小説「犯行以前」を、巨匠アルフレッド・ヒッチコックが映画化した犯罪スリラー。
一目惚れでプレイボーイのジョンと結婚した富豪の令嬢リナ(ジョーン・フォンテイン)だったが、結婚後にジョン(ケーリー・グラント)が一文無しの男だと知り驚く。
その後不審な行動が多くなっていくジョンに対し、リナは恐れを抱くようになる……。
1942年のアカデミー賞でジョーン・フォンテインが主演女優賞を受賞した名作です。
製作された1941年って、第2次世界大戦開戦の年なんですが、ほぼスタジオにセットを作って撮影されていて、アメリカではこんなに豪華な映画を撮っていたということに日本との落差を感じます。。
それにしてもヒッチコックはやはり面白い。
前半はラブロマンスで、24歳の女性が結婚に行き遅れそう…だけど親の持ってきた見合い相手はイヤだ…っていう絶妙なタイミングでちょっと変わり者の男性に惹かれていく気持ちは痛いほど分かります。
ヒッチコックって女性向けの恋愛ドラマの要素を分かってらっしゃる! と叫びたくなるくらい。
そこからだんだん雲行きが怪しくなる。
ギャンブル? 競馬? 私の大事なものを売って現金化?
「あれ、この男性、おやおや? 思ってた人と違う…。」と。
男性の変化の描き方も主人公の女性目線で、「いやいや、私が信じている人だから大丈夫」って、自分に言い聞かせている感じもね…、すごい分かるんですよ!
そこからミステリーが展開していくんですが、もうね、女性はコロコロと宮下草薙の草薙くんくらいのネガティヴ! ネガティヴ! な想像に取りつかれていきます。
なんでしょう、この人間心理を見事に突いたこの描き方は。
やはり女性リナ役のジョーン・フォンテインの表情ですよね。
迷い悩む女性そのものの演技で。
アカデミー賞の主演女優賞を受賞も納得です。
主人公女性に共感しまくりなこの映画、見事にしてやられました。
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