「今そこにある危機」(1994年 アメリカ)
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アメリカ権力の堕落危機を皮肉を込めて描く
アクションサスペンス
今朝の1日1映画は「今そこにある危機」(1994年 アメリカ)を鑑賞。
南米麻薬カルテルの壊滅を命じられたジャック・ライアンは、麻薬組織の攻撃を受けて背後に隠された陰謀に気づく…。
トム・クランシーの超ベストセラー映画化第3作は前作以上のスケールで展開する政治家たちの謀略を描いてあります。
これ、面白いです。
FBIと麻薬王の闘いがメインに見えますが、アメリカ国家の危機の部分をしっかり描いてあって、そこは勧善懲悪ものとは少し違うところ。
「正義=アメリカ」対「悪=南米麻薬組織」という単純な構図ではなく、その正義や悪と思われる者それぞれの中に「欲」を満たすために悪事を働く者がいて。
またそれらが交差し、はめようとし、ぶつかり合い…という。
登場人物多めで、伏線も練られているにもかかわらず、キャラクター設定は容姿や設定からはっきりしており、分かりやすく描かれていて迷うことなくストーリーに入り込めます。
特筆すべきは前半の状況説明。
前段に何が起こったかを麻薬組織No.2の男が、No.1のボスに報告し、この出来事が今後どういう事を招くのかを説明するシーンがあるのですが、ボスはバッティングセンターでバットをスウィングしながら聞きます。
状況説明は、長くなると観客は飽きてしまい気持ちが乗らないし、説明じみていると白けてしまうという、難しいパートではあるんですが、その説明の時にキャストに注目すべき動きをしてもらうことで、飽きずに状況説明をしてしまうという手法が取られています。
こういう「セリフと関係ない行動」は、私が以前監督した自主映画にも取り入れていることを思い出しました。
さらっと見せているようで、巧みな見せ方を取り入れている。
そのことによって、気持ちが乗るという仕掛けが随所にある映画で、勉強になります。
たぶん、私はこういう映画が好きなんだということに気かされました。
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