「恋はデジャ・ブ」(1993年 アメリカ)
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面白いのに深い。
繰り返す「時間」が人生を教えてくれる、隠れた名作。
今朝の1日1映画は「恋はデジャ・ブ」(1993年 アメリカ)を鑑賞。
TVの人気予報官フィル。
"聖燭節"の取材のためペンシルバニア州パンクスタウニーを訪れる。
無事に取材を済ませたフィルであったが、吹雪が町を直撃し、足止めを喰ってしまう。
しかし、その翌朝フィルが目覚めてみると昨日と同じ"聖燭節"のお祭が行われ、その翌日も…。
一昨年受けた赤城聡プロデューサー(白石和彌監督作品など)の「シナリオ講座」で、名作なので機会があったら見てほしいとおすすめされた作品で、楽しみに見ました。
一晩眠って起きたら、時間がまた前の日の朝に戻り、毎日2月2日朝6:00からの1日が繰り返す「タイムリープ」もの。
これが非常に軽いタッチで描かれているコメディーなんですが、そのことによって起きる主人公の心の変化がものすごく深い。
永遠にこの時間が続いたら…と思う反面、次の日になったら良かったことも悪かったこともすべて振り出しに戻り、なかったことに。
「時間」をコントロールできたら…という永遠のあこがれと、コントロールできないからこそ味わえる人生の移り変わりということがそれぞれ描かれていて、非常に深いです。
また、主人公が同じ毎日を「誰のために生きるか」によっても出来事が大きく変化していくところも見どころ。
時間をどうとらえるかによって生き方も変化するということも描いてあります。
調べてみると、監督・脚本のハロルド・ライミスがDVDのコメンタリーで哲学者ニーチェに影響されたと語っているとのこと。
ニーチェの「永劫回帰思想」をたったの100分で、それも非常に見やすく表現している作品でもあります。
アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録されているだけありますね。
まさに隠れた名作です。
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