「マトリックス」(1999年 アメリカ)
印象的なのはアクションのみならず。
「哲学的なセリフ」の数々。
今朝の1日1映画は「マトリックス」(1999年 アメリカ)を鑑賞。
キアヌ・リーブス主演で、仮想現実空間を舞台に人類とコンピュータの戦いを描いたSFアクション。
この世界は夢ではないかと疑うハッカーの主人公が、謎の男に出会い、敵と戦い…という見たことがない人がいないぐらいの超有名作品を今、見ました。
現実社会と仮想社会を行ったり来たりするので、ちょっと分かりにくい部分はありますが面白い。
銃で相手に触れずとも攻撃できるのに、見せ場的にカンフーやワイヤーアクションなどの東洋の要素が満載で、それだけで非常に見ごたえがありますね。
日本の漫画やアニメにも影響を受けているようで、青の薬と赤の薬を選ぶシーンは「不思議なメルモ」(手塚治虫)を彷彿とさせます。
個人的に印象に残ったのは、謎の男や預言者のおばさんが話す、哲学的で自己啓発書のようなセリフの数々。
「いずれ、分かるときが来る。私がそうだったように。道を知ることと、道を歩くことは違うのだと」
「マトリックスは社会だ。敵は社会だ。その中にいるのは、ビジネスマン、教師、弁護士、大工、我々が救おうとしている人々だ。だが今はマトリックスの一部で、つまり敵だ。彼らはまだ真実を知る準備ができていない。彼らの多くがマトリックスに隷属し、それを守るため戦おうとする」
「救世主であることは恋をするのと同じ。それは自分しか分からない。心と体すべてが実感するもの」
「“運命”なんて決して信じてはダメ。人生は自分で決めるものよ」
人生哲学や社会を俯瞰しているようなセリフが随所に盛り込んであり、主人公の案内役となると同時に、映画を見ている者にも我が事とのようにグイっと突き刺さる。
こういった日常では使わないような独特で印象的な言い回しが、この映画の世界観を作り上げているといっても過言ではない気がします。
調べてみると、フランスの哲学者ジャン・ボードリヤールの著書からのストーリーのヒントを得ていたよう。
こういった要素があると、映画に深みが出ますね。
他のシリーズも見てみたくなります。
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