「トスカーナの休日」(2003年 アメリカ・イタリア)
癒されるとともに、
映画として魅力的な要素もたくさん!
今朝の1日1映画は「トスカーナの休日」(2003年 アメリカ・イタリア)を鑑賞。
突然の離婚ですべてを失った、作家のフランシス(ダイアン・レイン)は親友のパティ(サンドラ・オー)からトスカーナ旅行をプレゼントされる。だが、旅先で家を衝動買いしてしまい……。
ハリウッド版『Shall We ダンス?』の脚本家でもある女性監督、オードリー・ウェルズが、ベストセラー小説『イタリア・トスカーナの休日』を映画化。
あー、良かった。
トスカーナの美しい景色、キラキラした日差し、田舎の生活、美味しい食事、暖かい人々、すべてに癒されます。
30代後半の、仕事もプライベートもある程度人生経験のある大人の女性が主人公なので、感情移入がしやすいというのはありますが、映画として見ても、あらゆる点にいいなと思う点がたくさんあるんですよね。
その中から5点を挙げると、
(1)多人種・他国籍・多世代・他職種・LGBTが出てくる
友だちがアジア系アメリカ人のレズビアンだったり、工事職人がポーランド人だったり、恋をする相手がイタリア人だったり。
それによって、世界の人から見ても共感しやすい雰囲気が生み出されています。
(2)オープニングとエンディングでの変化
主人公はもちろん、主人公以外の登場人物、出て来る小道具まですべてにおいて映画の最初と最後で変化がある。
人生が諸行無常だということを象徴しているし、後半で伏線を回収していくのも気持ちいい。
(3)状況説明のセリフがナチュラル
設定や状況を説明するように読み上げるシーンはなく、すべて登場人物の行動や現象の中で説明してある。
わざとらしいコントのような、見ていて覚めるシーンがないです。
(4)助言者の存在
不動産業者、謎の女などが、主人公の心の迷いに対して、教訓のような言葉を残し、人生の道筋を暗示させます。
これらの言葉はテーマの提示ともいえ、映画の方向性の案内役になるのと同時に、観客も我が事に照らし合わせて考えることができ、共感できます。
(5)破壊と創造
築300年の家を修復していく過程が、主人公の心の修復の様子と並列に描かれ、視覚的にも心情的にも効果的に表現されている。
その他にもいろいろあるんですが、この当たりで。
海外旅行はまだできそうにないですが、ゆったりとした旅行気分を味わえる良い映画です^^
↓予告編
↓U-NEXTで見ました。
↓アマゾンプライムビデオにもあります。
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