「ロング・グッドバイ」(1973年 アメリカ)
松田優作もインスパイアされた、ハードボイルドの世界
今朝の1日1映画は「ロング・グッドバイ」(1973年 アメリカ)を鑑賞。
私立探偵フィリップ・マーロウはメキシコに行くという友人ハリーを車で送った翌日、警察に連行される。
ハリーの妻が殺害されたのだ。
しかしメキシコでハリーが自殺したことが伝えられ、マーロウは釈放される。
その後、マーロウはアイリーンという女性から作家である夫を捜してほしいと依頼されるが……。
レイモンド・チャンドラーの推理小説を、鬼才ロバート・アルトマンが映画化した作品。
いやー、カッコいいです、この映画。
原作の「長いお別れ」は学生時代にチャンドラー好きの先生に勧められて読んだ記憶があるような、ないような…全然覚えてないんですが、映画は最高にカッコいい!
主人公の風貌や生活感が「探偵物語」の松田優作そのまんまじゃんって感じだったので、調べてみると、松田優作はこの作品にインスパイアを受けて「探偵物語」のキャラ作りをしたそう。
「探偵物語」、大好きでしたからねー。
ストーリーの人間関係や出来事の前後関係はちょっと複雑で整理が必要。
探偵は事件を解決するために動くんだけど、その事件の行方そのものよりも、背景や小道具はもちろん、犬猫までがストーリーに対して役割を持っており、それらがお話の伏線になったり、雰囲気を作り上げたりしているところが好きです。
で、なんかね、世界観が、こちらも好きな映画、イ・チャンドン監督の「バーニング 劇場版」に似てる感じもあるんです。
主人公と友達の社会的格差であるとか、猫であるとか、重要なシーンまで。
きっとイ・チャンドン監督は、この映画が好きに違いないと思ったり…。
要所要所で流れるジャズも粋です。
公開は70年代初頭で、ベトナム戦争やヒッピームーブメントなどの真っ只中。
退廃的な雰囲気から、公開当初は賛否両論あったようですが、細かい演出や緩急の付け方、想像を膨らませる余白があります。
若い時のシュワちゃんも一瞬出演。
個人的趣味の映画です。
予告編↓
↓U-NEXTで見ました。
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