カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

「失われた週末」(1945年 アメリカ)

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Illustrator unknown. "Copyright 1945 Paramount Pictures Inc." - Scan via Heritage Auctions. Cropped from original image., パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=88086341による


アルコール依存症の人の気持ちを

細かい描写で描いてあります。

今朝の1日1映画は「失われた週末」(1945年 アメリカ)を鑑賞。
小説家志望だけど、目が出なくて、兄に食べさせてもらっている無職の33歳。
兄の誘いで、週末にバカンスに行こうとするが、お酒がないと生きていけず…。
アカデミー賞4部門、カンヌ映画祭グランプリ受賞など各国で賞賛を集めたビリー・ワイルダー監督のシリアスドラマ。
全ての行動が、お酒のため。
アルコール依存症の主人公を取り巻く出来事や人々を細かい演出で描かれていて、なかなか考えさせられました。
でも、重すぎる感じでもなく、その辺りは娯楽映画の名匠ビリー・ワイルダー監督、緩急が効いてて、この先、どうなるの?と最後まで見せるんですよね。
主人公以外のシーンでは、主人公が酔ってタバコを逆さまにくわえるんだけど、それを彼女がちゃんと逆にして吸口を戻してあげるという仕草が何度かあって。
この仕草だけで、この彼女が、彼氏はアルコール依存症であるけれど、心から愛して支えているっていうのが分かるという。
細かいところまで人物描写ができるのは、監督はユダヤ系で、ズーハから亡命していたり、両親をアウシュビッツ強制収容所で亡くしてたり、波瀾万丈の人生の方だけに、いろんな人を見てきたからなのかもと想像したりしています。
余談ですが、ビリー・ワイルダー監督と言えば、アートコレクターでもあり、監督の所有していたオブジェが、広島県立美術館の収蔵作品になっているということで、びっくりしたことがあります。
才能あふれる監督の他の映画も見てみたくなりますね。

アマゾンプライムビデオで見ました(字幕版)
↓吹き替え版もあります。
予告編