カトリーヌの「朝1日1映画」

朝の時間を有意義に♪

「ズーランダー」(2001年 アメリカ)

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By The poster art can or could be obtained from Paramount Pictures (except Australia and Singapore)Roadshow Entertainment (Australia and Singapore)., Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=982136

 

ファッション業界の闇を描く
オバカなギャグ満載の痛快コメディー!

今朝の1日1映画は「ズーランダー」(2001年 アメリカ)を鑑賞。

3年連続最優秀賞に輝いているスーパーモデルのズーランダー。

しかし、ライバルの新人モデルのハンセンに敗れ、最優秀賞の座を奪われる。

失意の中、再起を賭けてデザイナー、ムガトゥの専属モデルに。

しかし、ムガトゥが彼を雇ったのは某国の要人暗殺のため。

ズーランダーはそれを知らぬまま特訓を受けるが…。

全編にわたって主演俳優ベン・スティラーの「顔芸」が楽しめるご機嫌コメディーです。

バカバカしいギャグの連続で、何も考えずに見られる映画ではあるんですが、意外に深いテーマを扱っていて。

児童労働という問題です。

きらびやかなファッション業界の底辺には、縫製などの労働を行って一日3~4ドルを稼ぐため命をかけ早朝から深夜まで働いている子供たちがいる。

そこをクローズアップさせていることで、ただのギャグ映画とはまた違った深みがあります。

また、スーパーモデルという華やかな世界の人気者にも、私たちと同じような人間らしい悩みがあることを描かれていて、「スパイダーマン」と同じような爽快さがあるんですよね。

80年代のヒット曲に乗せて、多くの俳優・有名人が実名でカメオ出演していて、あのドナルド・トランプのほか、デヴィッド・ボウイの姿も拝めます。

↓予告編

 

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「アメリカン・ビューティー」(1999年 アメリカ)

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By IMP Awards, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=22667808

 

中年男の妄想が爆走!(2日目)
第72回アカデミー賞受賞のファミリー・ドラマ

今朝の1日1映画は「アメリカン・ビューティー」(1999年 アメリカ)を鑑賞。
郊外住宅地で妻と高校生になる娘と平和に暮らすレスター。

ところがある日、勤めていた広告代理店からリストラ宣告を受けてしまう。

これをきっかけに、一見幸せに思えた彼の日常の歯車が少しずつ狂い始め…。

現代アメリカの理想的家族の裏側に潜むそれぞれの孤独や不全感をシニカルな眼差しで描き出しています。

公開当時見に行ったんですが、再び見てみると、まったく覚えていないもんですね。。

庭でアメリカン・ビューティーという品種のバラを育てながら郊外に住む中流家庭の不動産販売職の妻。

娘の友達に恋心を抱く父親。

バラの深紅のイメージと、気分を象徴する歌によってストーリーが展開します。

理想や美しさを突き詰めると、息苦しくなり、ほころび始める人々。

家族、会社、学校という組織の中で、会社員・父・妻・生徒・娘という役割をこなしていくうち、個人としての本能的な部分が、気づかないうちに犠牲になっていく。

そこを突破しようともがき苦しむ姿が全編に渡って描かれています。

たまたまですが、主人公の中年男の、若い少女との妄想が爆走するという点は、昨日見た「テン」と同じでびっくり。

形式は「ブロック・コメディー」のような、隣同士ご近所さんで展開するお話で、その中に娘の友達がエッセンスとしてポンといれられている感じ。

みんな狂っている。正常なのは誰か? と思う一方、見ているうち、その選択もしょうがないかも、という気分にもなってきます。

印象的なのは、隣人の軍人。

彼の行動はアメリカ国家に対する痛烈な皮肉として用いられています。

映画の作りとしては、主人公の過去の回想で進むんですが、最初からぐっと掴まれる映像があり、全編にちりばめられた、人生を象徴するようなセリフ、感情を表す歌、各家庭や人々のエピソードがつながりつつ&ねじれつつ、歯車が噛み合わずだんだん加速していく感じがミステリーっぽくもあって、ラストまで引っ張られる。

浮遊間漂う雰囲気もあって面白いです。

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「テン」(1979年 アメリカ)

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中年男の妄想が爆走!
10点満点の美女を追い求め…。

今朝の1日1映画は「テン」(1979年 アメリカ)を鑑賞。

ハリウッドのポピュラー・ソングの作曲家である42歳のジョージ。

町へ出るといつも、若い女に絶え間ない視線を走らせていた。

そして上から下までじっくりと観察した後、採点をする。

そんな彼がある日、信号待ちの交差点でなんと10点満点の美女に出会ってしまう。

興奮した彼は、彼女の跡をつけるが……。

大人の恋と冒険をコメディ・タッチで描くラブ・ストーリー

これは「オツな映画」っていう言い方がぴったりのような気がします。

42歳の誕生日を仲間に祝われるが、40歳以降、年を取る事が嬉しくない…。

これから先のことを考えたくもない。

若い頃に戻れたら…という、中年のあがきです。

たぶん、この年齢前後の方や、40代以上の方なら共感できると思います。

人生に訪れる、受け入れがたい変化。

それをもがき苦しみがながら乗り越え…。

情けないけど可愛い、哀愁と郷愁と愛すべき人物の姿が、ドリフのコントみたいなバカバカしいコメディーと、揺れ動く心を絶妙に表現したヘンリーマンシーニの曲で彩られているという、その取り合わせもちょっと変わった映画。

ビバリーヒルズを舞台に、マリファナやフリーセックスなどの時代を感じさせるシーンや、のぞきや裸などマニアっぽいシチュエーションもたくさんあって、全体的にゆったりとした、ゆるやかな雰囲気があります。

監督・脚本・製作は「ティファニーで朝食を」「ピンク・パンサー」などのブレイク・エドワーズ

中年男の彼女役が監督の妻で「サウンド・オブ・ミュージック」のジュリー・アンドリュース

映画監督が自分の妻をキャスティングして製作していて、映画には実際の監督と妻との出会いのエピソードが盛り込まれており、2人の実際の出来事が結構練り込まれている作品だと思われます。

大人の恋愛が描かれた、わりと好きな部類の映画です。

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「シュレック2」(2004年 アメリカ)

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By http://www.impawards.com/2004/shrek_two_ver8.html, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=35202714

 

緑色の怪物に教えられる人生哲学

今朝の1日1映画は「シュレック2」(2004年 アメリカ)を鑑賞。

ネムーンを終えた新婚のシュレックとフィオナは、フィオナの両親へ結婚の報告をしに王国を訪ねる。

だが、愛する娘が怪物と結婚したとは思ってもみなかったフィオナの両親や王国の人はあまり2人を歓迎しなかった…。

娘の婿は王子がふさわしいとして、シュレックを抹殺しようと画策し…。

おとぎ話と映画のパロディ満載で描く全米大ヒットアニメの続編。

前作の構成は、「アラジン」をベースにした、おしゃべりロバとの友情がメインでしたが、こちらは夢がかなう! という変身がテーマ。

ロバの出番が控えめになり、その代わり悪い奴らがたくさん出て来て、2人の中を引き裂こうとします。

美女と野獣」の世界観を壊す展開で、美女と結ばれるのが果たして正しいのかという問いかけや、ディズニーのキャラをめちゃくちゃに扱って皮肉たっぷりに仕上げてあるのも斬新。

子ども向けではありますが、本当の幸せとはなにかということを気づかされる作品です。

今回は字幕で見たので、そこまでの違和感なく見られました。

マイク・マイヤーズエディ・マーフィキャメロン・ディアス超人気スターが声優をやっているので、アメリカの人はまた違った見方ができるのかもしれないですけどね。
音楽は、どこかで耳にしたことがあるヒット曲のアレンジバージョンが詰まっていて、それに合わせて楽しく歌い踊るキャラクターたちに気分が高揚します。

楽しい演出の中に、「そのままでいいがな」by あいだみつを のような、人生哲学を教えられる、暖かみがある作品です。

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「ガキ帝国」 (1981年 日本)

紳助・竜介主演の青春バイオレンス

今朝は「ガキ帝国」 (1981年 日本)を鑑賞。

昭和42年。大阪ではキタの北神同盟とミナミのホープ会の二大グループが激しい抗争を繰り返していた。

そんな中、少年院帰りのリュウと仲間のケン、チャボは、徒党を組むことを良しとせず、自由に生きることをモットーとしていた。

やがて、ある事件をきっかけに3人はホープ会を叩きのめし……。

万博を3年後に控えた大阪を舞台に、ケンカと遊びに明け暮れる少年たちを描いた青春バイオレンス。

井筒和幸監督で、アート系映画の製作・配給の映画会社、ATG(日本アート・シアター・ギルド)の製作です。

学生時代、ATGの映画が好きで結構見ていて、その頃たぶん見てるんですけど、忘れているので久しぶりに。

うーん、なるほど。

「ガキ帝国」というタイトルそのままの、まさに荒削りで、幼稚で、不器用で、だけど生きるのに必至で…という世界観を、映画として派手な演出なく、等身大をそのままフィルムに収めましたという感じ。

今朝、新作自主映画の立ち回りの稽古だったのですが、その現場で行った、見せ場のある「殺陣(たて)」とは正反対の、思いのままに殴る蹴る、引きのカメラでわちゃわちゃやってる喧嘩の全体像を撮るなど、撮り方までもが等身大。

登場人物が多すぎて、関西弁も強くて、コリアン(韓国語というよりは朝鮮語なのかな?)も飛び交い、よく分からなくなってくるんですが、仲間を守ったと思ったら突然失うような出来事が日常茶飯事という毎日を生きる高校生のヒリヒリするような感覚は伝わってきます。

紳介・竜助の演技は迫力があるというよりは面白いんですが、上岡龍太郎大杉漣の若かりし頃が拝めてそれも楽しい。

テロップの出し方などは、ちょっと「仁義なき戦い」っぽい感じがありますね。

不良の仕草なども映画製作の参考になります。

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「シュレック」(2001年 アメリカ)

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By http://graphics.wsj.com/oscars-expanded/, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=757914

ちょっとお下品な緑色の大男の大冒険!

今朝の1日1映画は「シュレック」(2001年 アメリカ)を鑑賞。

巨人シュレックが暮らす静かな森に、身勝手な領主に追放されたおとぎ話の登場人物たちが大挙襲来。

自分の暮らしをじゃまされたシュレックは、彼らをもとの住処に戻すため、領主にかけ合いに行くことに…。

ドリームワークス最大のヒットを記録したフルCGアニメです。

おとぎ話の夢ある世界を「くっせ!」と俯瞰で見て、お下品&お下劣、曲もラップやロックなど、笑えたりかっこよかったりという要素をたくさん盛りこんであって、楽しいです。

ストーリーは、姫を助けるという「アラジン」のパターンではありますが、それよりも見た目が怖いけど心は優しいシュレックとおしゃべりロバのドンキーとの友情を主として描かれていて、心を閉ざすシュレックを友達ロバがこじ開けて、世界を広げていく成長物語となっています。

吹き替え版で見たんですが、浜ちゃん(浜田雅功)がシュレックの声をやっていて、関西弁の独特の話し方でしゃべるんですが、浜ちゃんにしか思えなくなってくるんですよね。。

姫も藤原紀香さんで、紀香さんの姿が透けて見えてしまう。

誰々が声をやっているから見るっていう人ならいいんですが、キャラクターの世界に入り込んでみたい場合は、逆に想像力が邪魔をしてしまう感じはあります。

それにしても、西洋系の怪物って緑色のことが多いと思うんですが、なぜでしょうね。。

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「ギャラクシー・クエスト」(1999年 アメリカ)

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By Dreamworks LLC, Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=899091

これは面白い!
パロディの域を超えた傑作SFコメディー。

今朝の1日1映画は「ギャラクシー・クエスト」(1999年 アメリカ)を鑑賞。

放送打ち切りから20年を経た今も熱狂的なファンを持つSF番組「ギャラクシー・クエスト」。

今日もある都市で、ファン集会が開かれていた。

が、招待された出演者の前に奇妙な4人組が現れ、“自分たちの星を侵略者から守って欲しい”と助けを求めてきた。

最初は冗談と思った出演者たちだったが、彼らは本当の異星人で、TVでの彼らの活躍を本物と思い込み番組そのままの宇宙船も用意していた……。

有名TVシリーズスター・トレック」のパロディーということで、「スター・トレック」のファンじゃないと分らないことが多いんじゃないかな、と見る前は不安だったんですが…。

見始めると、そんな不安はあっという間に吹き飛び、もうまったく関係なく、面白い!

弟が「スター・トレック」の大ファンで、昔一緒に再放送などを見てはいたんですけど、私はそこまではまることはなく、まあ、スポックとか、カーク船長とかのキャラクターを少しを知っているっていうくらい。

ですが、映画の冒頭で、コスプレ姿でファンイベントに集まる熱狂的ファンの雰囲気や、サイン会で「第○話の○○のシーンで、船長と○○は〜」みたいな具体的に質問してくるファンの気持ちはめちゃくちゃ分り、すーっと映画の世界に入り込めました。

この映画、パロディーに納まらず、前知識がいらない、誰もが楽しめる映画として成立しているのがすごい。

なんでこんなに面白いのかと思ったら、分析してみると、面白い要素がてんこ盛りなんです。

巻き込まれ系な展開、ポンコツクルーがチームで頑張るロードムービー的要素、コミカルなネガティヴキャラ(宮下草薙の草薙さんみたいな)、プチ恋愛、タイムリープ、名セリフの伏線、などなど。

パロディならではのチープさをわざと演出しつつ、宇宙人のキャラは精巧な作りにしてあり、あらゆる部分に緩急つけてあるところも見どころ。

期待せず見てみたら、めちゃくちゃ面白かったという、これも私にとっては掘り出し物映画です!

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